毎日、朝から晩まで、数え切れない人々が行き交うターミナル駅。プラットホームの椅子に、ひととき腰を下ろす。すると、その場所で、自分だけが動かない一点になる。目の前を流れる風景は、さっきまで確かにいたところのはずなのに、今はもう遠い。すべての人も、物事も喧騒も、慌ただしく訪れては去っていく。陽は昇り、眩しく輝いて、やがて暮れる。一日が終わり、月が変わって、季節が移り、一年が過ぎる。 海や山、地面や木々も、そんな気持ちなのかもしれない、と、ふと思う。移り変わるのは時間と周囲だけで、自然はいつまでも変わらずにそこにある。浮動するエネルギーを受け止めながらも、変わらない強さ。そこにあり続ける安らかさ。それをいつでも、誰にでも、確固たるものとして示せること。 Life is beautiful. 冬の都会の真ん中でも、心は太陽や海風、緑とともに。そう信じ、この場所で、動かない一点になる。